コラム

「適正露出」を理解して、もっと自由に!もっと上手に!

2015.07.15

今回は「適正露出」についてお話します。

まずは2枚の写真を見てください。
同じ被写体を撮影していますが、表情が違いますよね。
実はどちらも異なる適正露出です。
これは「絞り」と「シャッタースピード」の組み合わせを変えて撮影したためです。


絞りを開放に、シャッタースピードを遅くした場合
(F1.4、1/30秒)
水の流れが線のように写っています。

絞りを絞り、シャッタースピードを早くした場合
(F32、1/1000秒)
水のしぶきが止まっているように写っています。

自分の撮りたいイメージによって
「絞り」と「シャッタースピード」を調整して色々な適正露出を試してみましょう!

どんな写真を撮りたい?


・背景をぼかして子どもを撮りたい!
→A(絞り優先)モードで、絞りを開放に(Fの値を小さく)して撮りましょう。


・ペットが遊ぶ姿を撮りたい!
→S(シャッタースピード優先)モードで、1/500秒や1/1000秒など早いシャッタースピードで撮りましょう。


・夜景を撮りたい!
→S(シャッタースピード優先)モードで、1/2秒、1/10秒など遅いシャッタースピードで撮りましょう。
シャッタースピードを遅くすることで手ぶれが起きやすくなります。三脚を使用するか、どこかに置いて、シャッターを押す時の手ぶれ防止のため、セルフタイマーで撮りましょう。2秒のセルフタイマーはそのためについています。

※数値は目安です。実際の撮影環境によって、色々試してみましょう。

「水道」で覚えよう!


「絞り」と「シャッタースピード」の2つの関係性は、よく「水道」に例えられます。

蛇口が「絞り」、
水を出している時間が「シャッタースピード」、水が「光」だとします。

蛇口を目一杯開く(絞りを開放にする 例:F 1.4)と、水(光)はたくさん入ります。
少ししか開かない(絞りを絞る 例:F32)と、水(光)は少ししか入りません。

蛇口を開けている時間が長い(シャッタースピードが遅い 例:1/4秒)と、水(光)はたくさん入ります。
開けている時間が短い(シャッタースピードが早い 例:1/1000秒)と、水(光)は少ししか入りません。

「適正露出」にするにはどうするの?


仮に、あなたが器1杯分の水(光)を欲しいとします。

あなたは、欲しい水の量を調整するにはどうしますか?
蛇口の開き方を加減したり、器にいっぱい溜まったところで水を止めますよね。

写真撮影も一緒です!あなたのイメージする明るさにするために、絞りやシャッタースピードを調整すれば良いのです。

水(光)を入れすぎて溢れてしまえば「明るすぎ」、水(光)が足りなければ「暗すぎ」の写真になる、というわけです。

「で、適正露出にするにはどうしたらいいいの?」

仮に、F値がF2.8、シャッタースピードが1/500秒の組み合わせで「適正露出」になる被写体があったとします。違う表情の写真を撮るためには、F値を8、シャッタースピードを1/60秒にしてみましょう。この組み合わせでも「適正露出」は得られるのです。(↓表参照)

F値を大きくしたら、その分シャッタースピードを遅く、逆にF値を小さくしたら、その分シャッタースピードを早くすることで、適正露出にすることができるというわけです。
つまり、「適正露出」の組み合わせは何通りもあるということになります!



「適正露出になる組み合わせが何通りもあったら、一体どれを選べばいいの?」
それを決めるのが、冒頭のあなたの“撮りたいイメージ”です。


上の表はあくまでも基準です。表現方法はあなた次第!
好きな光を見つけて、楽しいカメラライフを送ってくださいね。
(maaya)

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