PROJECT STORY

アスカネットのこれまでとこれから

STORY 05

遺影写真作成チーム・
改善の源泉 “Fラボ”

フューネラル事業

※所属部署、掲載内容は取材当時のものです

集合写真

採用広報企画「アスカネットのこれまでとこれから」第5弾として、フューネラル事業部の有志で結成された改善・業務効率化チーム“Funeral LABO(Fラボ)”の皆さんにお集まりいただきお話を伺いました。

アスカネットには「KAIZEN」という社内の取り組みがあります。その中でFラボのメンバーは数々の改善を実現し、多くの賞を獲得してきました。有志で集まったメンバーがなぜ改善をカタチにできたのか、その想いをお聞きしました。

MEMBER

黒川 公春

黒川 公春

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 統括マネージャー(自称)

2006年入社 / 広島フューネラルビル

冨永 可奈

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 最初期メンバー

2014年入社 / 広島フューネラルビル

※本人の希望により顔出しなし

冨永 可奈
奥田 里志

奥田 里志

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 初期メンバー

2007年入社 / 広島フューネラルビル

※本人の希望により顔出しなし

尾葉石 賢司

フューネラル事業部
マーケティンググループ

Fラボ 初期メンバー

2005年入社 / 広島フューネラルビル

尾葉石 賢司
宍戸 涼慈

宍戸 涼慈

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 初期メンバー

2019年入社 / 広島フューネラルビル

松本 裕美

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 初期メンバー

2007年入社 / 千葉ベイサイドオペレーションセンター

※本人の希望により顔出しなし

松本 裕美
高木 翔也

高木 翔也

フューネラル事業部
オペレーショングループ

Fラボ 2025年より参加

2022年入社 / 広島フューネラルビル

※本人の希望により顔出しなし

Fラボはどんなきっかけで立ち上がり、
どんな想いで活動を続けているチームですか?

私たちフューネラル事業部オペレーショングループ(以下OP)は、遺影写真をデジタル加工し、葬儀社様にお届けしています。
年間約50万枚(2025年現在)を手掛け、全国シェアはおよそ3割にのぼります。

4年ほど前のコロナ禍では、葬儀の小規模化や材料費の高騰により、業界全体が「忙しいのに儲からない」という状況に直面しました。
私もその流れを身近に感じ強い危機感を覚え、25年間ほとんど変わらなかった「遺影加工・作成」の工程にこそ改善の余地があると考えたのです。

当時、私はフォトショップ(画像編集ソフト)で作業の自動化を試しており、仲間にも声をかけて本格的に改善を進めました。
日本の遺影の3枚に1枚を、自分たちの手で変えられる― そんな思いで「俺たちで変えてやろう!」と呼びかけたことを今も覚えています(笑)

インタビュー風景01

最初に声をかけてもらったのは私でした。
自動化機能には少し触れた程度だったので、直接声をかけられてとても驚いたのを覚えています。
前職でプログラムの経験があったため仕組みは理解できましたが、「自分のような一加工担当に何ができるのか」と不安を抱きつつも参加しました。

私はもともと「改善や業務効率化に取り組めるチームを作りたい」と黒川さんに伝えていました。
冨永さんとの挑戦を聞き、チャンスがあればとサポート役として加えてもらうことになりました。

当時はまだ“Fラボ”という名前もなく、私の思いつきで活動を始めました。 メンバーを少しずつ増やしながら約1年半活動を続け、いくつかの業務自動化を社内にリリース。
その後、2つの目的を掲げて活動を正式にオープンにしました。
奥田さんと考えた目的は「フューネラル事業部OP全体の業務効率化」と「自動化で余力を生み出すこと」です。
メンバーはそれぞれ通常業務を抱えながらの参加で大変でしたが、活動から半年ほどで公開した“ACT1(アクトワン)”は画期的な効率化を実現し、改良を重ねながら今もOPの基盤となっています。

★ACT1:
画像加工に必要なデータをすべて開き、下処理から保存まで自動で行う画像編集ソフトの自動化プログラム。
画像加工作業の時間短縮を実現するとともに、手作業によるヒューマンエラーの抑止にも大きく貢献。

私たちOPの業務は受注生産なので、自分たちで売上を増やすことはできません。けれども「10人でする仕事を9人でできるようにする」「ミスによる再作成を減らす」といった工夫で、出ていくコストを減らすことは可能だと思います。
OPの作業効率を改善することで、コストを減らし、結果OP(会社)のプラスになると考えています。

同時に、変化の多い業界だからこそ、先を見据えて取り組む余裕を持つことも大切です。
Fラボにはプログラミングによる改善に興味を持つ人材が集まっていますが、商品開発など他の分野に関心のある仲間も社内には数多くいます。そうした人の力を生かして新しいプロジェクトを生み出し、現場を活性化していきたい。
そのためにOP全体の余力を作り、「現場の声をカタチにする」ことを最終テーマとして活動しています。

インタビュー風景02

普段のお仕事とは別にFラボの活動をしているとのことですが、メンバーの皆さんはどんなテーマで取り組んでいますか?

私のテーマは「プログラミングを楽しみながらスキルを高め、全体の効率化に役立てること」です。
知識を深めればさらに良いものが生まれると思い、工夫を重ねてエラーのないコード設計を目指しています。
普段の業務に支障を出さないようメリハリを意識しつつ、自分が作ったプログラムが社内に配布され、多くの仲間に使ってもらえることが大きな喜びになっています。

インタビュー風景03

私のテーマは「既存のものをより良く改修すること」です。
新たに作るより、前回よりも優れたものに仕上げることを基本にしています。その際は、当時なかった知識や技術を組み込み、読み込みが速く、誰にでも分かりやすいプログラムにすることを重視しています。

私は千葉OPに所属していますが、当時は広島に比べ効率化が進んでいないと感じていました。そこで「こういうことができるのでやらせてください」とアピールし、広島で学んだプログラミングを千葉にも展開。
Fラボを通じて広島・千葉・びわこの全拠点に取り組みが広がっています。

Fラボでは、どのように課題を見つけているのでしょうか?

Fラボの活動は繁忙期を避け、5月から10月に限定しています。その中で「今期はこれを取り組もう」というテーマを定めて改善を進めています。昨年はビデオ部とOPの連携改善をテーマに、合同ミーティングで課題を抽出しながら取り組みました。

また活動期間中は、自動化の修正や不具合の改修も受け付けています。この受付窓口も宍戸さんが自動化し、内容のジャンル判別や担当振り分けを効率化しました。その結果要望の吸い上げがスムーズになり、半年で約70件の改善相談が寄せられるようになっています。

インタビュー風景04

これまでの活動で「これは成果につながったな」と感じた具体的な取り組みを教えてください。

アスカネットには業務改善の提案を奨励し表彰する「KAIZEN」という取り組みがあります。
Fラボからは60件以上提出しており、その中でも先ほど触れたACT1をはじめ、特に高く評価いただいた改善をいくつかご紹介します。

★GX取込みアシスト:
クラウド経由の遺影加工依頼の取り込み作業を半自動化するアプリケーション。
手作業による取り込み作業の負担軽減と、スムーズな加工作業の開始を支援しています。

★Start up(スタートアップ):
画像加工開始時に必要な準備作業とファイル操作を、自動で実行するアクション。
毎回の作業開始時に発生する定型作業を自動化することで、作業効率の向上と操作ミスの防止を実現しています。

★Clean up(クリーンアップ):
必要なファイル操作を一括で自動処理するアプリケーション。
手作業で行っていた煩雑な後処理作業を自動化することで、作業時間の短縮とミスの防止を実現しました。

他にも葬儀社様からのお問い合わせに迅速に対応するためのアプリケーションや、データ受け渡し作業を効率的に実行するための自動化など、日々の業務に活用できる様々な改善を行ってきました。

改善を実現するにあたって、どんな苦労や失敗がありましたか?

お客様(葬儀社様)側のパソコンに組み込む自動化のプログラムがあり、全拠点オペレーターに配布、既存のお客様のパソコンに遠隔操作で1社ずつ導入するという作業がありました。
導入が全て終わった直後に、想定外のエラー報告が相談窓口に来て、顔が真っ青になったことを覚えています。
遠隔では修正ができないため、黒川さん奥田さんに相談の上修正版プログラムを作成し、再配布を行いました。
一度大規模な作業が完了している状態だったので、「もう一度プログラムの入れ替え作業を行なってください」と全拠点にお伝えするのは心苦しかったです。

重大なミスを未然に防ぐとてもメリットのある改善でした。長い目で見れば大きな効果が見込めるものになっていたので、再導入しないという選択肢はありませんでした。その時は「こいつやりよったわ」とは思いましたけれど(笑)

インタビュー風景05

Fラボの活動を通じて、自分自身が成長したと感じることを教えてください。

私はもともとコミュニケーションが得意ではなく、人前で話すことにも苦手意識がありました。
Fラボの活動は主にTeamsでのチャットが中心ですが、そのやり取りを通じて「どうすれば相手に伝わるか」を意識して発言するようになりました。じっくり考えて言葉を選ぶ習慣が身につき、自分なりに成長できたと感じています。

インタビュー風景06

私はもともと改善活動には参加していましたが、その頃は個人プレーも多く、一人で結果まで考えてしまうため視野が狭くなりがちでした。Fラボでは課題を提起した段階で仲間に投げかけることで、さまざまな視点からアイデアが集まります。その経験を通じて考え方の幅が大きく広がったと感じています。

本業と並行して改善活動に取り組むモチベーションは何ですか?
また、背景にある会社の風土についてどう感じますか?

モチベーションというより、「面倒だな、楽にしたいな」と思った時に行動することが改善につながると感じています。
その結果、皆から「楽になった!」と言ってもらえたり、何年も前に作った自動化が今も使われているのは大きな励みになっています。

インタビュー風景07

ほぼ知識がない状態から参加したことが大きかったです。目的が明確なので学びも早く、考え方も次第にロジカルになっていきました。
会社は失敗しても隠さずに向き合えば、受け入れてくれます。努力をしっかり見てもらえるので怒られることはありません。
挑戦を後押ししてくれる環境があると思います。

当社には、やりたいことに挑戦させてくれる風土があります。自分の考えをまず試してみることができ、会社がそれを受け入れてくれるのです。実際、最初は私が個人の思いつきで始めた活動も、こうして大きな取り組みに成長しました。

インタビュー風景08

まとめ

さいごにFラボのメンバーに「どんな人と一緒に働きたいか」を聞いたところ、“目的意識を持って行動できる人”という声が多くありました。
難しいことを成し遂げるよりも、まずは小さな課題に前向きに取り組み、仲間と一緒に楽しみながら続けられる。
アスカネットでは、そんな仲間と一緒に、新しい挑戦を広げていきたいと考えています。