コラム

シャッターをたくさん切る前に聞いてほしい「構図」の話

2015.10.29

構図の話というタイトルを見て、よく耳にする「三分割法」を思い浮かべた方が多いかもしれません。もちろんそういった基本的な知識はあるに越したことはないですが、今回は構図の考え方についてお話したいと思います。

皆さんは、1枚の写真を撮るとき、何枚シャッターを切りますか?
想いを込めて「ここだ!」と1枚でベストショットが撮れれば言うことはありませんが、「どうしたらイメージに近付けられるか」というプロセスも写真の楽しみ方の1つだと思います。
とは言っても、もちろん“数撃ちゃ当たる作戦”はオススメしません!
ポイントは「考える」ことです。

さっそく、写真を例に見てみましょう。



パリのお散歩中に目に止まったウォールアート。
上の写真の左下の絵を切り取ったのが、下の写真です。
同じ絵でも、切り取り方で印象が大分変わりますね。



続いてはこちら。同じ彫刻を撮った写真です。(混んでいて入場を諦めた為に門越しになりました…。笑)門を入れるか入れないかも大きいですが、門のどの部分を入れるとより被写体が効果的に写るか考えながら撮ると面白いですよ。



こちらは、ディスプレイされているコートに向かい側の建物やポスターが写り込んでいる様子。大胆にコートを切った2枚目の構図は、より不思議な写真に見えます。



こちらもお店のポスターが気になって撮った1枚。愛し合う2人とすれ違う2人。ポスターだけにフォーカスするのではなく、行き交う人を入れ込むことで、2枚目の写真にはストーリー性が生まれたように見えます。

納得のいく写真が撮れるまで、1日同じ場所から動かなかったという写真家の話を聞いたことがあります。スタジオではなく、街中のスナップで…なんて驚きですね。そこまでこだわって撮るのは難しいかもしれませんが、被写体と対話をするように向き合いながら撮影できたら、きっと新しい発見があると思います。

(maaya)

[All Photo by Maaya]
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